世界最高峰のリーグがあり、W杯で2度の優勝を誇る「スペイン」

コラム|2019.05.31

世界最高峰のリーグがあり、W杯で2度の優勝を誇る「スペイン」

世界のフットサルを紹介するコラム。今回は「スペイン」です。

以前のコラム、世界のフットサル「フットサルワールドカップ」で、過去のワールドカップ優勝国を挙げましたが、第1回大会となる1989年大会から2012年大会までの7大会で、優勝を経験した国はブラジル(5回)とスペイン(2回)の2カ国のみでした。


前回の2016年コロンビア大会では、初めてアルゼンチン代表がワールドカップを制しましたが、ブラジルとスペインの2カ国が世界のフットサルをリードしていることに疑いの余地はありません。


ちょうど30年前の1989年、第1回フットサルワールドカップにおいてブラジルが選手のタレントを生かしたフットサルを展開し、初代王者に輝きました。その年にスペインではプロフットサルリーグ「LNFS(リーガ・ナシオナル・デ・フットボール・サラ)」が立ち上がっています。


現在も続くこのリーグは、選手のレベルアップはもちろん指導者育成、またリーグがテレビ放映権をテレビ局に譲り、フットサルを普及させるための活動をしたことにより、どんどん発展していきました。今では各国の代表のトッププレーヤーたちが集う、世界最高峰のリーグとなっています。


スペインは1996年の第3回フットサルワールドカップを自国で開催し、その優勝を目指しましたが、決勝でブラジルに4-6で敗れ、惜しくも優勝を逃してしまいます。しかし、リーグで培った組織的なプレーでブラジルを苦しめた彼らは、その4年後の2000年にグアテマラで開催された第4回フットサルワールドカップで初めて優勝を果たすと、2004年にチャイニーズ・タイペイで開催された第5回フットサルワールドカップでも準決勝でブラジルを破り、連覇を達成しました。


名実ともに世界の2強にあるスペインのフットサルですが、2005-06シーズンまでは独自のルールでフットサルを行っていました。そのルールのうちの一つに、ゴールキーパーがボールを投げる際に、直接ハーフウェーラインを越える浮き球を投げてはいけないというものがありました。これは現在、日本の小学生年代でも適用されているものであり、自陣からしっかりボールをつなぐ技術を養ううえで効果的とされています。


このルールがあったため、スペインでは伝統的にピヴォを置く布陣が使われていませんでした。敵陣に選手が一人いってしまうと、ゴールクリアランスから攻撃を始める際、パスコースが自動的に一つなくなってしまうからです。そこで発展していったのが、クワトロと呼ばれる4人が1列に並ぶ戦術です。2006-07シーズンからFIFAルールが導入されたことにより、近年はスペインでも3-1システムを使うようになりましたが、伝統的な4-0システムは今でも深く根付いています。


スペインのフットサル発展を支えたLNFSのなかでも、バルセロナ(写真)、インテル、エルポソは「3強」と呼ばれています。ちょうどサッカーのリーガ・エスパニョーラをバルセロナ、レアル・マドリード、アトレチコ・マドリードが引っ張っているのと同じ構図になっています。2018-19シーズンには、LNFSを5連覇していたインテルがプレーオフで敗れ、6シーズンぶりに新王者が誕生することになりました。バルセロナ、エルポソがタイトルを手にするのか。それともパルマ、ハエンが頂点に立つのか。注目です。


なお、バルセロナとエルポソは、今年の国王杯でも決勝で対戦しており、この時はバルセロナが優勝しています。そのレベルの高さ、盛り上がりを、ぜひ見てください。

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